寝ない
昔から寝る子は育つといわれています。これは成長ホルモンというのは睡眠中によく分泌されるからです。
何か病気があったり、おなかがすいていたりでは眠りも浅くなりますから、眠りは健康のバロメータともいえます。したがって赤ちゃんがあまり寝ないと、病気になるのでは?とお母さん方は心配するのでしょう。
赤ちゃんの眠りと目覚めの関係を考えてみますと、生まれたばかりの新生児期では1日平均18時間くらい、長い赤ちゃんは20時間くらい、ほとんど1日中眠っている状態です。
しかし赤ちゃんの個性の幅は広く、最初からあまり寝ない子もいます。それでも必要な睡眠量は取っていますので機嫌がよければ心配はいりません。
また、生まれたての赤ちゃんは眠りと目覚めの周期が短く、不規則です。
月齢が進むにつれて授乳の周期を中心にしたリズムができます。
そして4か月頃には夜まとまって眠れるようになり、昼夜の区別がかなりはっきりしてきます。8か月頃には睡眠のリズムは大人と同じような型に変化して寝入りばなは深く、明け方に向かって浅くなり、目覚めるわけです。
そしてこの頃はお昼寝も午前午後1回ずつになり、1歳半では1回、3歳をこえると昼寝をしない子が増えてきます。
赤ちゃんがちっとも寝てくれない場合は、赤ちゃんが眠りやすいように環境を整えてあげましょう。それには、暑すぎたり寒すぎたりしないよう、室温、寝具、衣服を調節してみてください。
規則的な生活の習慣づけも大切です。
夜は暗くして静かな眠りやすい環境にし、昼は大人の日常生活の光や音の環境の中での生活を中心とします。
そして、食事、排泄、入浴、遊び、外出など生活全体の中で、睡眠を身につけていきましょう。
このような環境を整えてあげても睡眠時間が短いなら、それはその赤ちゃんの個性にまかせてあげてください。病気がない限り、無理に寝かしつけることはありません。
短くてもそれで赤ちゃんは満足しているのですから。目が覚めている時間に外へでるとか、充実した刺激のあることが安眠につながります。
また赤ちゃんによっては、寝入るときにさまざまな習慣があります。
指をしゃぶったり、タオルをくわえたり、おしゃぶりや哺乳ビンが離せない赤ちゃんもいます。これらのくせによって安心して寝入るならば、そのまま成長して自然にとれるまで大目に見てあげてください。
ただしよく寝るだろうと昼間あまりクタクタになるまで遊ばせたり、興奮させてはかえって眠りが乱されますから注意してください。