ひとり遊びができない
9か月ぐらいになると、お母さんがそばにいれば、いろいろなおもちゃで遊べますが、お母さんの姿が見えないとすぐに泣くなど、完全にひとりで遊ぶことはできないと思います。
しばらくは大変でしょうがお子さんと一緒に遊び、いつもお母さんがそばにいると、お子さんに安心させてあげてください。
安心して、少しひとりで遊べるようになったら、お母さんは仕事をしながらお子さんの見える位置から時々声をかけ、ひとり遊びの時間を徐々にのばしてゆくとよいでしょう。
また、お母さんが見えないといって泣くようなときは、すぐに抱っこしてあげましょう。
子どもがお母さんと一緒にいたいと思ったり、離れているのが不安だと思うのは、お母さんを特別な存在として認めているからこそです。
このときに無理にひとりにさせよう、自立させようなどと思って、お母さんが離れると不安を感じる期間を長引かせることになり、安定した親離れができません。気長に待ってあげると、徐々にひとり遊びができるようになります。
あと追いや、まといつきもこれと同じです。「お母さんと一緒にいたい」「私を置いていかないで」という気持ちです。
お母さんが「トイレへ行く」と言っても、自分を置いてどこかへ行ってしまうのではないかと、心配になって不安になるのです。
お母さんのほうも忙しいと、つい「うるさい子ね」「待ってなさい」などと邪険に扱いがちですが、そうすると子どもはますます不安になります。そんなときは「トイレよ、すぐもどるからね」とわけを話し、話したとおりすぐもどりましょう。そういうことのつみかさねから、子どもはだんだん「お母さんはそのうちに帰ってくる」と予測ができるようになり、あとを追うこともなくなります。
お母さん方はお子さんをうんと甘えさせたら、自立心は育たないのではないかと考えていらっしゃるかもしれませんが、お母さんに十分甘えられた子のほうが、そうでない子よりも早く自立できるのです。
赤ちゃんの時代の甘えは十分にさせたほうがよいといえるでしょう。お母さんに信頼感を持ち、安心感をもつことが自立につながります。
この時期お母さんは家事など少し手抜きをしても、子どもと一緒に遊んでいただきたいと思います。