排泄のしつけ
生まれてすぐの赤ちゃんはまだ大脳皮質の発達が未熟のため、膀胱におしっこが溜まると、無意識のうちに反射的に排泄してしまいます。
しかしひとり歩きができるようになると、おしっこが膀胱に溜まった感じがわかるようになり、おしっこをしたいと感じるようになります。
注意してみると、子どもはいろいろなサインをだしていることに気がつきます。
この時期がトイレットトレーニングの始まりです。
この時期に、おむつをとってトイレでさせると、「シャー」と音をたててでたものをおしっこだと感じ、でたおしっこを目で見て視覚的に確認します。
そしてお母さんの「チーでたね」という言葉がけで、聴覚的におしっことわかるようになります。
この3つの感覚を繰り返しながら、おしっこがでる、おしっこをする、ということを自分で覚えていきます。
そして今度はおしっこがしたくなったらお母さんに教え、トイレでするまで我慢するということができるようになり、やがておむつを必要としなくなります。
トイレットトレーニングを始める時期は、その子なりのタイミングがあります。
言葉が早く、ひとり歩きの早い子が膀胱機能の成熟が早いとは限りません。まだその子の準備ができていないのに、よその子ができたからとか、夏になったからといって急いで始めるのはやめましょう。
おしっこが膀胱にしっかり溜まって、何か様子がおかしいなというときに、トイレやオマルに誘い、してくれれば大成功で、最初からうまくいくとは限りません。
誘っておむつをはずしたとたん床にしてしまっても叱らないでください。
床にある「おしっこ」をさして、「チーでたね」と声かけをして3つの感覚を育てるチャンスにしましょう。
たまたまトイレやオマルででたときは「これがチーよ」、「チーでたね」とほめてあげてください。子どもはほめられればほめられる程自分の持っている力を発揮します。
誘導のタイミングがうまくあい、1日に何回かトイレやオマルでできるようになったら、パンツにかえてみましょう。
しかし、トイレットトレーニングの完了は「おむつはずし」が目的ではなくて、尿意を感じ、自分からおしっこと言い、トイレやオマルでできるようになる「おむつはずれ」ということなのです。