早期教育・才能教育はいつから
お隣の子はこれからの国際社会にそなえて、2歳なのに英語を習っている。お向かいの子はやはり2歳でピアノのおけいこに通っているなど、最近は小さいうちから早期教育や才能教育と称していろいろなおけいこごとをしている子が多いようです。
しかし、競争社会で勝ち抜くために、他人よりも一足先にこのような教育をすることが早期教育ではありません。
赤ちゃんが子こどもから大人になるという過程のなかで、いろいろなことに興味をもち、楽しみ、考えることができるように、幅広く応援するのが、本当の早期教育であろうと思います。
生まれたばかりの赤ちゃんの脳細胞の数は誰でも同じです。しかし、この細胞は赤ちゃんの成長と共に発達し、その発達の仕方によって能力に差がでてくるといわれています。
ですから赤ちゃんがふだんの生活の中で見たり、聞いたり、ふれたりする機会は多ければ多い程よいのです。
3歳頃までには脳は大人に近い状態にまで発達します。
ですから、この時期を逃さないことが大切です。首がすわった、おすわりができた、手でものをつかむようになったなど、脳の発達は、赤ちゃんの動きや反応でわかります。赤ちゃんの発達に合わせて、ちょうどいい刺激を与えてあげましょう。
現在行われている一部の早期教育は、将来学校に入ったときに役立つようにと、漢字や算数、英会話、または有名幼稚園入園のための塾など、いわゆる学力予備教育が中心となっています。
こういう教科的な学習は成績のよい悪いだけを気にしてしまい、その勉強の過程で子どもが「どういうことに興味を持ち、どう思ったか」を考えるゆとりを親が持てず、子どもの本当の心を育てそこなうおそれがあります。
豊かな感性や創造性を持った人を育てるのが本来の早期教育のはずです。